情報の発信に価値を見出そう
東雲りん先生(右)
週を明けて折り返し最初の授業は 東雲りん先生 による、 情報を集める、まとめる、届ける
でした。
東雲りん先生はVR関連のウェブメディアでライターとして執筆されている経験から、VRChatでの困りごとに対して「情報の収集と発信」が解決のひとつになりえると提案します。
VRChatはその自由度から生まれる逆説的な課題として「コミュニティやワールドを自分で探すのが難しい」といった要素があります。VRChatそのもののアップデートやシステムは公式に運営されているとはいえ、その中でコミュニティを形成するプレイヤーの活動までを VRChat公式としては 積極的にサポートするものではないからです。
例えば、美しい風景を楽しめるワールドが新たに作成されたとしても、VRChat内のワールド検索で表示されなければそもそも存在に気が付けません。もちろん、まったくのランダムで列挙されるといった訳ではなく、ある程度の人気度といった表示形式がありますが、一人で探し出すのには限度があります。
「普段どのようにしてワールドやコミュニティを探しているか?」をテーマとしてグループディスカッションを行いました。TwitterなどのSNSで流れてきたり、人づてに紹介されたりといった意見が出される中、東雲りん先生はメディア媒体の強さを紹介しつつ、情報をまとめて届けるという行為の有用さについて説いていきます。
メディア媒体に所属している訳ではない一個人であっても、その効果は有用とのことです。notionを使って「これまで立ち寄ったワールド画像の整理」といった手法の一端などを紹介されました。
これ自体は「どのように探すか?」への答えとなる訳ではありませんが、 情報をまとめる ことで、次の「情報を届ける」ための土台へと続いていきます。
notionの一例としては、タグ付けによって自分で探しやすくなると同時に、誰かへ伝える効率も上がることが示されました。この時はサンプルとして「VR内でタバコを吸う動作を楽しめるギミックが実装されているワールド」をタグによってすぐに列挙し、その中から実際にJTが公式に作成したワールドを教えていただきました。
また、この内容は東雲りん先生がライターとして実際に記事としてメディアで公開した際に大きな反響を得られたそうです。VR専門ニュースサイトなどで活動する利点として、複数人による専属的な活動は本人たちによる収集だけではなく、外からも自然と情報が集まってくることにあるようです。
私自身がゲームニュースサイトのGame*Sparkで僅かながらも副業としてライターを行っていたことがあるので、これには頷ける話だと納得感がありました。やや現金な話をすれば、仮に私がこの個人ブログで同じような内容のゲームレビュー記事を書いたとしてもほとんど読まれることはないのでしょうが、会社組織的に運営されているメディアであれば読者の土台は段違いです。
ディスカッションでは当然ながら生徒の個人的な視点で考えざるを得なかったのでSNSや人づてで探すということになりますが、メディアの運営側として活動するというのはパッと思いつきませんでした。
実家のような安心感(だけど僕の親族みんな都内だからこういう原体験はない)
授業の後は紹介いただいたJTのワールドへ実際にみんなで遊びに行きました。タバコギミックがある訳ではなく、JTがタバコ農家の知識を広めるための資料的な意味合いの強いワールドなのですが、そこに設置されている日本家屋が妙にリアルで出来が良く(ぼくなつみたい)授業終わりが夜なのもあってそのままだらだらと過ごしました。
私自身はいわゆる「田舎」という地域に縁がなく、祖父母が存命の時も都内の団地へ遊びに行くというものでした。このワールドでは「ちびまる子」のイメージを個人的に強く思い出したので、父ひろしの感じを出して遊んでいました。
夜にみんなで落ち着けるワールドが増えるというのはいいですね。